コンテンツのプログラム化・体系化

セミナーをzoomでオンライン開催するときのポイントと注意点

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「荒井さん、どうしたらいいですか」

と、ほぼ毎日のようにクライアントさんから質問をいただきます。

ご存知の通り、新型コロナウィルス感染症の影響で、既存のセミナービジネスや対面営業型のビジネスモデルが、ほぼ通用しなくなりました。

緊急事態宣言の発令にともない、今後もしばらくは実施が難しい状況です。

ということで、

「すでに開催しているセミナーやコンサル営業をオンライン開催したい」

といった要望とあわせて、オンライン開催にあたってのアドバイスを求められるようになりました。

今回は、プログラムをオンライ開催し、zoom形式で販売できるようにするために実際にクライアントさんにアドバイスしていることをまとめておこうと思います。

zoomは低コストで開催できて、オンラインなので参加もしやすい…という側面があります。

より効果を高めるために、リアルとオンラインではどのような違いがあるのか、どのような点に注意するべきか、参考にしてみてください。

プログラムをzoom化する場合の注意点

zoomセミナーとリアルセミナーの違いについて

zoomセミナーはアドリブがききにくい

セミナーでは、参加者の質やモチベーションが場の空気を左右します。そして場の空気はコンバージョンに直結します。

上手いセミナー講師は場の空気をいち早く察知し、アドリブで場の空気をハンドリングすることが多いです。

適宜プログラムの内容を変えたり、フォローを入れたり…という感じですね。

ただzoomでは、このようなアドリブがききません。

まず講師が場の空気を読み取ることが難しく、画面越しでは参加者のモチベーションや感情の変化をなかなか読み取りにくいのです。

zoomセミナーでは講師以外はミュートが鉄則ですし、参加者同士の交流時間も限られているのも場の空気をコントロールしにく1つの理由ですね。

ですので、セミナー営業に慣れていてカリスマ性が高い人や、力技(ストロングセール)に持っていきがちな人ほど、zoomセミナーで逆になかなかコンバージョンしにくい…という側面があります。

コミュニケーションが一方通行になりやすい

zoomセミナーは、たとえ少人数でも参加者は音声ミュートが鉄則です。

進行を止めて質問をしてもらったり、ちょっとした質問を投げかけて答えてもらったり…ということが、気軽にはできません。

ですので、何も意識せずにzoomセミナーを進めていると、質疑応答が適切なタイミングで行われず、参加者同士の交流時間も限られ、疑問が疑問のままで終わってしまう…といったことが起こりやすくなります。

こうなるとその影響は当然のようにコンバージョンに直結し、成約率の低下を招きかねません。

zoomセミナーの満足度を高めるためには、意識的に参加者に発表する機会をもたせたり、リアクションを促せるような設計が必要になる…ということです。

他者の目線を気にする必要がない

一方、zoomならではの強みもあります。

例えば、ワークを多めに取り入れるタイプのセミナーなどでは、

  • 「他の参加者に見られたくないから正直にワークができない」
  • 「間違えるのが恥ずかしくて手を挙げることができない」
  • 「進行を止めて質問するのが後ろめたい」

といった課題が生まれることがあります。

zoomの場合はオンラインですので、参加者が他の参加者の目を気にする必要が一切ありません。

zoomの挙手機能やプライベートチャット機能を使えば、匿名で(講師だけに見える形で)挙手したり、講師にこっそりとメッセージでワークの回答を送ったりすることもできます。

具体的な売上数値ですとか、センシティブな悩みなどを扱うセミナーとは相性が良いとも言えます。

アフターフォローが肝

zoomセミナーはその特性上、セッション中にストレートに申し込み獲得することが難しいです。

zoomセミナー中はあくまで、ミドルエンド・バックエンドに興味がある人から挙手を募る、もしくはプライベートチャットで質問を募集する程度にとどめるのがおすすめです。

zoomセミナーが終了した後に個別でアフターフォローをかけ、その中でクロージング誘導するのがスマートです。

ちなみに、zoomの録画機能を活用すれば、セミナーの風景を収録することが可能です。

zoomセミナー終了後に録画をプレゼントすることもできますので活用してみてください。

zoomセミナーの鍵は「設計」

zoomセミナーで成果を出したいのであれば、何よりも「再現性のある設計」が必須です。

リアルセミナーでも当然設計は大事なんですが、zoomの場合は「設計がすべて」といっても過言ではないほど大切です。

具体的には、

  • 資料のつくりこみ
  • 挙手機能・プライベートチャットの活用
  • 顧客のリアクションを促すシナリオ設計
  • ミドルエンド・バックエンドのオファー設計
  • アフターフォローの設計

少なくともこのあたりは意識して設計するべきだといえるでしょう。

zoomセミナーは開催がしやすく、参加もしやすい一方で、リアルでは通用していたアドリブやコミュニケーションが制限される側面があります。

一方で、zoomならではのメリットや役に立つ機能もたくさんあります。

zoomセミナーの弱点を理解し、しっかりと強みを活かし、機能をフル活用すれば、リアルなセミナーよりも高いコンバージョンを叩き出すことも不可能ではありません。

プログラムのオンライン開催を検討されている方は、ぜひ参考にしてみてください。

ABOUT ME
arai
マーケティングディレクターです。 ひとり経営者の方をメインに、「実務もできるコンサルタント」として活動しています。